女性が営業職で働くときのポイント
目次
営業職に女性が向いている理由
営業職は、顧客のニーズを汲み取り適切な提案ができなければいけません。
女性は共感力が高いため、相手の持っている不安や課題を敏感に察知し、相手の気持ちに寄り添いながら顧客の心に刺さる提案ができます。
また、男性よりも女性の方が細やかな気遣いができる人が多いため、人を相手にする営業職の強みになります。
営業職は「体力的に大変そうだから、男性向きでは?」と思う人もいるかもしれませんが、営業職には様々な種類があり、オフィス内でできる営業職もあります。
またカウンターセールスや反響営業であれば、こちらから出向かずに営業ができるため、自分のスタイルに合わせた営業職を選択することができます。
「営業は足で稼ぐ」時代から、顧客のターゲットを絞り戦略的にアプローチし効率的に営業活動をするのが現在の営業スタイルとして主流になってきています。
また、書類等を紙媒体で取引する昔とは違い、PC1台でどこからでもやり取りのできることが増え、無駄な時間を使わずに営業職ができるようになりました。
「営業職は体力勝負」というのは昔のイメージで、今の営業職は性別問わずに就ける職種に変わってきています。
営業職が向いている女性の特徴
1. 共感力がある
顧客の課題や問題点に合った提案をすることが必須になります。 そのために、「相手に寄り添い共感する」能力が求められます。 相手の立場に立って話を聞き、相槌や言葉がけを意識することで、契約や受注に結び付きやすくなります。
2. 勤勉性がある
営業職は華やかなように見えますが、他の仕事と同様に実際には地味な作業の連続です。 日々の営業を振り返って反省し、改善できる姿勢がある人は良い結果に結び付くでしょう。 上手く営業が進まなくても、コツコツ継続してできる勤勉性がある女性は向いています。
3. 負けず嫌い
営業職はノルマや営業成績が重要になります。 成績の良い人は、社内で表彰されたり、インセンティブがもらえる企業もあります。 そのため、「自分も表彰されたい」「売上トップになりたい」という負けず嫌いな気持ちがある女性は活躍できる可能性があります。
4. コミュニケーション能力
営業職は人と直接接するお仕事です。 商談や顧客とのやり取りなど、人との出会いや交流が非常に多い職種になります。 そのため、コミュニケーション能力の高い女性が優位になります。
5. 繊細性
営業職は、細やかな気遣いも欠かせない仕事です。 「契約を取ったら終わり」ではなく、アフターフォローや次につながる提案ができることも大切です。 繊細な女性であれば、細かいところにまで気が付くことができ、信頼も得やすくなります。
女性が営業職に転職するメリット
営業職は、個人に任されることが多い仕事です。
顧客、アプローチ方法、スケジュールなど、日々の仕事のやり方は、各自で考えて決めることができます。
そのため一般的な事務職などに比べれば、時間を自由に使うことができます。
やるべき仕事をやっていれば、出勤時間や終業時間を自分でやりくりすることができるため、「仕事とプライベートを両立したい」という女性にはメリットが大きい職種といえます。
最近では働き方改革によって労働時間に対する世間の認識が変わってきました。そのため、過去の営業職のイメージにある「対応時間外にも顧客に呼ばれたら対応しないといけない」ということはほとんどありません。
法人、個人ともに、営業時間内に対応し顧客の希望にこたえるのが鉄則です。
営業経験のある女性はキャリアアップにも大きなメリットがあるといわれています。
現場の事情やビジネスマナーが身についていたり、数字を読む力が身についていたりします。
これらのスキルや経験は営業職以外の仕事でも重宝されます。
実績さえ出せれば大きく稼ぐことができるのが、営業職の最大のメリットでしょう。
「頑張った分だけ報酬をもらえる」と思えると、やりがいを感じて仕事を続けることができるでしょう。
女性が営業職に転職するデメリット
営業職は会社の代表として、数々の顧客を相手にする立場です。
そのため、それに伴う責任感が必要です。
また、成績が上がらないときや営業がなかなかうまくいかないときは、ストレスが溜まりやすい職種です
よって「お気楽に楽な仕事がしたい」という人には、これらはデメリットになるかもしれません。
また、現代になっても男社会の会社は複数あります。
営業職も同様で、男社会の企業も複数存在しています。
それらに負けないように仕事をしていくことが女性には求められます。
また、人見知りやコミュニケーションが苦手な人、「人と会ったり話したりすることが苦手」という人は営業職を選択するとストレスを感じる可能性があります。
顧客の課題や問題点に気づかないといけないため、コミュニケーションを取るのが得意でも、相手の気持ちや感情への共感性がない人も、営業職では難しくなってしまうでしょう。
ですが、どんな仕事でも必ず責任感は求められます。
また人と接することが全くない仕事はありません。
そのため社会人として生きていける素質がある人なら、こうしたデメリットを過剰に気にする必要はないでしょう。
女性が営業職で働く上での注意点
1. 共感しすぎてしまう
女性の場合、共感力は営業職の武器になります。 しかし、あまりにも相手に共感してしまうと仕事がスムーズに進まなくなってしまうこともあります。 例えば、お客さんから「売り上げが落ちていて余裕がないから値下げしてほしい」と言われた場合、「かわいそうだな」と共感することはあるでしょう。 ですが、あまりにも大幅な値下げ交渉や無茶な要求に応じようとしてしまうと、自分が勤める会社に迷惑がかかってしまいます。 過度に共感しすぎないように、ビジネスライクに線引きをすることが必要です。
2. 自分の強みを理解する
自分の性格とかけ離れた営業スタイルやキャラクターを演じていると、不自然になってしまったり、自分の良さを活かせなくなってしまいます。 営業職だからといって、明るくハキハキとしたキャラクターでいる必要はありません。 物静かな性格でも、自分に合った営業スタイルをすることで契約が上手く進む人もいます。 自分の強みを正しく理解して活かせると、仕事においてメリットをもたらすことが多いです。 自分の強みが分からない場合は、自己分析をしてみたり第三者に聞く他己分析をしてみるとよいでしょう。
近年増えている営業職をする上での注意点
ハラスメントに気を付ける
近年様々なハラスメントが存在しています。
・パワーハラスメント
・モラルハラスメント
・セクシュアルハラスメント
・マタニティハラスメント
パワハラは、先輩・上司などから力関係を利用した暴力・暴言などの行為です。
モラハラは、相手に精神的苦痛を与える発言を指します。
セクハラは、容姿などに対する発言や不要な身体接触などの行為です。
マタハラは、妊娠・子育て中の女性社員に対する嫌味・差別などの行為です
ハラスメントは本来あってはならないことですが、誰でも遭遇する可能性はあります。解決方法として、
●上司や先輩に相談する
●社内の相談窓口を利用する
●社外の相談窓口を利用する
信頼できる上司や先輩に伝えてみると良いでしょう。
また、ある程度の大きさの企業であれば相談窓口が設けられています。
相談することで対応してもらうことも可能です。
社内での相談が難しい場合は、労働基準監督署の総合労働相談を利用することもできます。
また、将来的に自分がハラスメントを起こす側にならないように注意しましょう。
ある程度のキャリアを積むと、後輩や部下に八つ当たりのような言動をしてしまうことが少なくありません。
思わぬトラブルを招かないために、自分の言動や行動には注意しましょう。
営業職に就いた女性の悩み5選
営業職に就いた女性の悩み5選
1. コミュニケーション能力がない
営業職はコミュニケーション能力がないとできない仕事です。 ですが、営業職に就くすべての人がコミュニケーション能力に自信を持っているわけではありません。 女性の中には「おしゃべりは好きだけど、相手による」という方も多くいます。
2. 目標がない
ノルマとは別で、「営業職としての目標がわからない」という悩みです。 そもそも営業職に就く女性が少なく、自分の将来像を思い浮かべることができないということがあります。 営業職でバリバリ働き、成功している人が身近にいればモチベーションUPすることができますが、営業職はいまだに男性中心の職種になります。
3. 男性とのビジネス上の付き合いが難しい
営業マンは、接待の飲み会やゴルフなどで顧客や上司と親睦を深めることがあります。 ですが、女性にとってこれらが苦痛になっている人が多くいます。 また逆に、男性側も「セクハラになるのではないか?」と考え誘いづらくなっていることもあります。
4. セクハラ
営業職の女性が最もストレスに感じているものの一つとして、「セクハラ」があります。 特に取引先からのセクハラは、自分の営業成績に関わることもあり、悩んでいる女性が多いようです。
5. パワハラ・モラハラ
立場が自分よりも上の人たちからのハラスメントです。
・明らかに無理なノルマ、目標設定
・大衆の前での罵倒
・同僚から無視される
などのことがあります。
営業職の女性の悩みそれぞれの対処法
1. コミュニケーション能力がない
コミュニケーション能力があるから営業成績がUPする、ということはありません。 コミュニケーションではなく「売り方」「商品価値の伝え方」など、別の視点から見てみるといいでしょう。 原因は、ノルマや目標などの数字に追われて恐怖心が芽生えてしまっていることが多くあります。 伝え方や売り方を一度見直してみるといいでしょう。
2. 目標がない
営業職の女性はまだまだ少ないため、成功している男性の営業職の方から学んでみましょう。 性別は違えど、同じ営業をしていることに変わりはないので、何か得られるかもしれません。
3. 男性とのビジネス上の付き合いが難しい
飲み会やゴルフではなく、自分の付き合いやすい方法で相手との親睦を深めてみましょう。 お茶に誘ったり、共通の趣味を見つけて会話を盛り上げる、などの方法があります。
4. セクハラ
セクハラ行為は決して許される行為ではありません。 そのため、もし悩むようであればすぐに第三者に相談すると良いでしょう。
5. パワハラ・モラハラ
会社内で相談できる人がいない場合は、ハラスメントの相談に乗ってくれる組織へ相談しましょう。 近年働く女性をサポートしてくれる団体が増えているため、匿名で相談できる場所もあります。 また、モラハラは日ごろから上司や同僚とうまく付き合っていけると予防できることもあります。 日頃から同僚や上司との関係を築き、相談しあえる仲になっておきましょう。
営業職に転職する女性が抑えるべきポイント
1. 将来設計を明確にする
転職して何を改善し、どのような働き方をしたいのか、キャリアプランを明確にしておきましょう。 収入・人間関係・残業時間・出産・育児への理解など、様々な希望がある中で、最も譲れないポイントを明確にします。 すると自分に合った求人を発見しやすくなります。 全てを満たした企業はそうそうないため、譲れないポイントを絞り、且つ優先順位をつけておくようにしましょう。
2. 活動しやすい業界を探す
自分が全く興味のない商品やサービスを扱っている企業の営業職では、モチベーションは上がりませんし相手に商品の良さを伝えることはできません。 そのため、自分の興味関心があり、活躍できる企業を探す必要があります。 また、女性を顧客に設定している企業は、同性の女性を営業にしていることが多くあります。 共感性を求める女性は、同性に営業された方が共感してもらいやすく、心を開きやすくなるからです。
3. 出産・育児に理解ある企業を選ぶ
「男女共同参画社会」や「働き方改革」で、女性の働きやすい社会は増えています。 そのため、将来的に出産や育児を考えている人は、それらに理解ある企業を探しましょう。 未だに子育てしながら働く女性への理解のない企業は複数あります。 転職しても理想の働き方ができない企業だったと後悔しないために、転職口コミサイトや面接での質問、転職エージェントからの情報を駆使しましょう。
営業職に転職する女性の注意点
1. 残業の有無、有給取得の実績を調べる
実際に入社すると、毎日のように残業を強いられるというケースがよくあります。 なので、残業の有無や有給取得の実績といった具体的な情報を、事前にしっかりと知っておく必要があります。 面接などで直接聞くのに抵抗がある場合は、定時以降に企業を訪問してみる方法もあります。 オフィスに電気が付いている場合は、人が多く残っていて残業している可能性があるため、注意が必要です。
2. 産休・育休の取得実績を調べる
産休・育休制度は法律で決まっていますが、実施していない企業もあります。 そのため、取得実績は調べておく必要があります。 導入したてで実績がない企業もあるため、転職エージェントを通して調べてみてもらう方法もあります。
3. 社内の女性比率にも注意
社内の女性社員の比率にも注意しましょう。 女性社員の割合が高い方が、オフィス内の関係を築きやすくなります。 また、出産や育児への理解が進んでいることもあります。 特に、育児経験のある女性管理職がいる場合は、女性へのサポートが手厚い場合があります。